ガーリック -パウダーやペーストにして活用すれば最高のアクセントに-
スタミナアップに効果的で、身体に良いイメージの強いガーリック。
ガーリックとは英名で、日本ではニンニクと呼ぶことが多いですね。
タマネギと同じネギ属に分類されるのですが、私たちが食べているのは鱗茎と呼ばれる根元の球根の部分です。
ガーリックの歴史
中央アジアが原産地のガーリックは、紀元前3000年以上前にはすでに古代エジプトで栽培されていました。
日本には中国を経て奈良時代頃には伝わっていたと見られており、「古事記」や「日本書紀」といった文書の中にも薬用として使われたとの記述があります。
しかし日本ではなかなか食用として浸透せず、禅宗でも強壮作用のあるガーリックは煩悩を促すとして食べるのを禁じられていました。
このような教えがあったことから、日本語名称の「ニンニク」は、困難を耐え忍ぶという意味の仏教用語「忍辱(にんにく)」が語源ではないかと言われています。
ガーリックが日本で広く料理に使われるようになったのは、食の欧米化が進んだ第二次世界大戦後になってからです。
現在、世界におけるガーリックの生産量の約80%を占めているのは中国。
一方で国内産は、80%以上が青森県で生産されています。
ガーリックに含まれる成分とその効果
よく健康食品と言われるガーリックですが、実際にはどのような有効成分が含まれているのでしょうか?
最も注目すべき成分は、ガーリック特有の臭いの元にもなっているアリシンです。
アリシンはアリインという物質が分解された時にできる成分で、ガーリックを刻んだり潰したり細胞が破壊されると生成されます。
アリシンにはエネルギー生産に欠かせないビタミンB1の吸収を高め、新陳代謝を活発化する働きがあることから、滋養強壮や疲労回復、食欲不振解消に効果的と言われています。
またアリシンには、体を温めて血液をさらさらにする作用があり、動脈硬化や血栓の予防にも期待できます。
強い殺菌作用や抗ウイルス作用、ガン予防・抑制効果があることでも知られています。
食欲増進を促すガーリックを使った料理
香辛料として世界中の料理に使われているガーリック。
臭みを消して食欲をそそる効果があるので、肉料理と合わせることが多いです。
みじん切りにして肉や野菜と一緒に炒めたり、ガーリックチップにしてステーキに乗せたり、ガーリックライスやペペロンチーノに使ったり。
様々な料理で使われるガーリックですが、その独特の香りが他の食材の旨味を上手に引き立ててくれます。
また、ガーリックの球根を乾燥させて粉末状にしたガーリックパウダーも、手軽に使えて人気です。
ガーリックパウダーを使ったおすすめ料理は、パスタや肉・魚料理の付け合わせとして出されることの多いガーリックトースト。
ガーリックの香りとパンの甘みが絶妙にマッチしておいしいですよね。
強壮作用や疲労回復、スタミナアップにつながる、身体に良い成分がたっぷり含まれているガーリック。
健康のために毎日いただきたいですね。