ブラックペッパー -あらびきならよりスパイシーな味わい-
ブラックペッパーはコショウの一種で、西洋を中心に世界中の料理に幅広く使われている香辛料です。
独特の辛味が特徴のブラックペッパー。
日本では「黒胡椒」とも呼ばれ、ジャンルを超えて様々な料理に使われています。
ブラックペッパーとは?
コショウは収穫の時期や製法によって種類が分かれているのですが、ブラックペッパーは完熟する前のコショウの実を皮ごと乾燥させたものです。
皮が残っているので辛味が強く、爽やかな香りを持ちます。
ちなみに、同じコショウの仲間であるホワイトペッパーは、完熟したコショウの実を乾燥させた後に水につけ、柔らかくなった皮をむいたものです。
ホワイトペッパーはブラックペッパーに比べて辛味や香りがやわらかいので、2つを適度に合わせ、バランスを整えて使うことがあります。
ブラックペッパーを含むコショウの原産地はインドなのですが、なんと紀元前500年代にはすでに栽培が始まっていたようです。
「ペッパー」の語源は、インドの古い言語で長コショウを意味する「ペッパリー」。
ブラックペッパーは原産地であるインドからはるばる運ばれていたので、中世ヨーロッパではお金の代わりに使われるほど価値のあるものでした。
ブラックペッパーの魅力
ブラックペッパーはただの香辛料としてだけではなく、様々な地域で薬用としても使われてきました。
ブラックペッパーには、ピペリンやポリフェノールといった抗酸化成分が含まれており、動脈硬化予防や高血圧予防、ガン予防にも期待できると言われています。
また、ブラックペッパーの刺激的な香りには、体を温めて血行を促進する働きがあることから、筋肉のコリをほぐしたり、胃腸の働きを高めたりといった効果も見込めます。
消化機能が整えられて代謝アップにもつながるので、ダイエットにも良さそうですね。
ブラックペッパーの魅力は、強い殺菌消毒・防腐作用にもあります。
ヨーロッパを中心に貴重なスパイスとして重宝されてきたのも、冷蔵庫がない時代に長期にわたる食品保存に活用できたからではないでしょうか。
ブラックペッパーを使った料理
ブラックペッパーはそのままの状態よりも、粉に挽いたものをふりかけて使うことが多いです。
肉に、野菜に、魚介類に、どんな素材とでも合うオールマイティーなスパイスですよね。
ペッパーステーキやカルボナーラ、トマトとモツァレラチーズのバジルサラダなどは、ブラックペッパーを使うレシピの中でも特に人気のある料理と言えるのではないでしょうか。
ひとふりするだけで料理にアクセントを与え、全体の味を引きしめてくれるブラックペッパー。
どんな料理ともマッチするブラックペッパーは、やはりスパイスの王様ですね!