オニオン -スープ、ハンバーグ、フライなどに欠かせない重要食材-
日本では一般に「タマネギ」と呼ばれているオニオン。
もともとは中央アジアが原産で、明治時代に入ってから日本に導入された野菜です。
アクセントのある辛みや甘みが魅力のオニオンは、一年を通して様々な料理に利用されており、今や私たちの食生活には欠かせない食材です。
おいしいオニオンの選び方と保存法
収穫されたオニオンは保存性を高めるため、一度干して乾燥させてから出荷しています。
オニオンを選ぶ際は、表面の皮がよく乾燥していて、ツヤがあり、頭の先がしっかりとしてかたいものを選ぶと良いです。
根や芽が出たものは、水分・栄養分が減って味が落ちています。
また、頭がやわらかいものや、皮が浮き上がっているものも、すでに傷んでいる可能性があるので避けるようにしましょう。
保存する際は、常温で直射日光の当たらない風通しの良い場所に、ネットに入れて吊るしておくのがベストです。
置いておく場合は、新聞紙に包むと湿気を防げます。
使いかけのものは、切り口にラップをして野菜室で保存しましょう。
オニオンに含まれる成分
オニオンの成分の中で最も注目すべき成分は、「硫化アリル」です。
硫化アリルは、体内の血液をさらさらにする働きがあることから、高血圧、糖尿病、心筋梗塞、動脈硬化、脳梗塞などの予防に効果があるとされる注目の成分です。
また、豚肉や大豆などビタミンB1が多く含まれるものと一緒に摂ると、ビタミンB1の吸収を促進するので、疲労回復や精神安定も期待できるとも言われています。
独特な辛みと香りを感じたり、切った時に涙が出てきたりするのは、この硫化アリルの影響です。
オニオンを切ると硫化アリルが飛び散り、それらが目や鼻に入って刺激することで涙が出るのです。
他にもオニオンには、血圧上昇を抑えるカリウムや血管を強くするケルセチンが多く含まれているので、生活習慣病の予防・改善に効果的です。
あらゆる料理に欠かせないオニオン
オニオンが使われる料理は実に幅広いです。
生のまま食べるサラダから、野菜炒め、中華スープ、ハンバーグ、パスタに揚げ物まで、日常の和・洋・中あらゆる料理に使用されています。
食材そのものをメインで楽しむ料理には、オニオンリングや焼きオニオンがありますが、オニオンはどちらかというと引き立て役として添えられることが多いです。
タルタルソース、サルサ、トマトソースなど、ソースの材料としても大活躍。
肉や魚の臭み抜きや、下味を付けるのにも良く使われます。
火を通さずに食べると辛みを強く感じるのですが、加熱すると甘みが一気に増すのがオニオンの特徴です。
カレーやシチュー、肉じゃがなどを作る時、煮る前に炒めるのは甘みを引き出すためです。
どんな料理にも手軽に使える食材なので、様々なレシピに挑戦して毎日オニオンを楽しみたいですね。