エビ -アヒージョやグラタンの定番-
エビ独特の旨味やプリプリとした食感は、これまで世界中の多くの人を魅了してきました。
日本においてもエビは、伝統料理はじめ様々な料理に欠かせない食材となっています。
日本におけるエビ
エビと一言でいっても、地球上には河川に生息するものから深海に潜むものまで、約3000種類ものエビが存在するそうです。
英語では、小エビは「shrimp」、クルマエビほどの中位のものは「prawn」、伊勢エビのような大きなサイズは「lobster」と大きさによって呼び名が異なります。
しかし日本では一般的に、小さいものから大きいものまで統一して「エビ」と呼ぶことが多いです。
日本はアメリカに並ぶエビの消費大国ですが、現在その多くをインドやタイなど東南アジアを中心とした外国から輸入。
自給率が10%にも満たないことから、国産のエビは非常に貴重なものになってきています。
エビという日本名ですが、ブドウの実の赤紫色を表す「葡萄色(えびいろ)」に由来していると言われています。
その華やかな色や長寿を思わせる長いヒゲから、日本では縁起物として準備されることも多いですね。
エビに含まれている成分
エビに含まれる成分で特に注目したいのが、魚介類に多く見られるタウリンです。
タウリンには肝機能を強化する働きや、血液中のコレステロールを抑制して動脈硬化を予防する作用があります。
また、エビ独特の旨味成分であるグリシンやベタインなどのアミノ酸も、コレステロール抑制に効果的です。
赤色色素の成分であるアスタキサンチンには強い抗酸化作用があり、血液をサラサラにする効果が期待できます。
さらに、殻や尾に豊富に含まれているキチン質には食物繊維が豊富で、便秘解消や免疫力アップにつながると見られています。
小さなエビであれば、殻ごと食べるのが良いでしょう。
エビには多くの種類がありますが、どのエビも低脂肪・高タンパクというのが特徴です。
ヘルシーな食材ということで、ダイエット食としても注目されています。
エビを使った料理
和・洋・中、どんな料理とも相性抜群のエビは、世界中で様々な料理に使われています。
そのまま生で食べた時と、火を通した時の食感が異なるので、食材そのものの変化も楽しみながらいただきたいですね。
刺身や寿司のネタとして使われている生のエビは、トロッと溶けて口の中に広がる独特の甘みが特徴です。
小型のエビはかき揚げにしたり、殻ごと素揚げにしたりすると、カリカリとした食感が楽しめます。
他にも、エビの天ぷらや茶碗蒸し、煮物にお吸い物など、エビはたくさんの和の料理に使われています。
世界のエビ料理に目を向けると、エビチリにエビグラタン、エビのグリルにエビのアヒージョなど、バリエーション豊かな様々なテイストの料理が見られます。
まさにエビを使った定番とも言えるこれらの料理は、各国でも人気が高いです。
プリプリとした食感と特有の旨味が魅力のエビは、メインとしてもサイドとしても食卓に彩りを与えてくれる食材ですね。