クワルク -ヨーグルトのように食べられるチーズ-
ヨーグルトのようなさっぱりとした味わいが特徴的な”クワルク”。日本ではまだまだ輸入量が少ないので、あまり知名度は高くないようです。でも、ドイツの家庭では欠かすことのできないチーズなんですよ。
クワルクとは?
クワルクはドイツ全土でつくられているフレッシュチーズです。牛やヤギの生乳を乳酸菌発酵させて温めてから凝固させるという独特の製法でつくられています。凝固したものは裏ごししてから出荷されているので、とても口あたりがなめらか。微かに酸味も感じるので見た目も味もヨーグルトそのままです。
また、含有する脂肪分を調整したタイプも多数販売されています。一般的にはローファットクワルク(脂肪分量10%以下)か1/2ファットクワルク(脂肪分量20%)のものが多く出回っています。脂肪分が少ないクワルクの白は白く、脂肪分が多ければ多いほど色はクリーム色に変化していきます。
クワルクの歴史
チーズづくりの始まりは紀元前3500年前頃のイラク周辺と言われています。その頃にはもちろん冷蔵技術も整ってはいませんので、牛やヤギから絞った乳は保存を現代のように保存しておくことは不可能。
しかし、この環境がチーズ作りの起源になったといわれています。
乳を絞ったまま放置しておくと自然と乳に含まれる乳酸菌が働いて、乳のタンパク質を酸で固めていってしまいます。これは酸凝固といわれるもので、生乳にタンパク質凝固物質を入れるクワルクのつくり方とほとんど変わりがないのです。
ですので、この紀元前3500年前に見つかったものは、クワルクの起源ともいわれています。
ドイツに伝えられている伝統的なクワルクの作り方は、生乳にクエン酸を加えたもの。そのため酸味がとても強いのが特徴です。時代によって工程や材料が多少変わっても、酸でタンパク質を固まらせるという点は変わっていません。
クワルクの食べ方
ヨーグルトのようにそのまま食べたり、パンに塗ったり、チーズケーキの素材としても使われています。また、脂肪分が少ないクワルクは高タンパクで低カロリーなことから、ダイエットを意識している人には嬉しい食材ですね。
クワルクに合うおすすめのワイン
クワルクはフレッシュタイプのチーズなので、辛口~甘口の白ワイン・ロゼワイン、スパークリングワインがおすすめです。
日本ではまだまだ希少なチーズですが、牧場に併設されている工房やドイツ料理教室などでは手づくりできるところもあるそうですよ。
朝食やお菓子、おつまみにと幅広く活躍するチーズですので、ご興味がある方はぜひチャレンジしてみてくださいね。