アメリケーヌソース -エビの甘みとコクが楽しめる-
エビの旨味がギュッと濃縮した“アメリケーヌソース”。さまざまな料理につかわれてきた万能ソースです。
アメリケーヌソースとは?
フランス料理のソースの一種。ソース・アメリケーヌ、アメリカンソースとも呼ばれています。オマール海老の殻を香ばしく炒めて、ダシに旨味を移して、さらにそのダシを濃縮させることでエビの濃厚なコクと深い味わいになります。
アメリケーヌソースの歴史
アメリケーヌソースの発祥には諸説あります。まず、ひとつに有力なのが、アメリカのレストランで働いていたシェフがオマールエビをつかった、アメリカ風の料理につかわれていたソースが基になったという説。
次にソースにつかわれているオマールエビの産地である、フランス・ブルターニュ地方の古い地名「アルメリケヌ」から名前が変化したという説があります。
アメリケーヌソースのつくりかた
アメリケーヌソースをつくるのは、なかなか骨が折れる作業です。しっかりとエビの下処理をおこなわないと臭みがソースに移ってしまい台無しになってしまうのです。
①オマールエビの殻とセロリ、タマネギなどの香味野菜を炒めます。
②フュメ・ド・ポワソン(魚の出汁)、トマト、香草などを加えてアクを取りながら煮詰めます。
③それを濾してエビのミソ、ブール・マニエ(小麦粉とバターを混ぜたもの)を合わせて伸ばします。
以上で完成なのですが、実際におこなうと相当の時間がかかります。また、オマールエビの殻を集めるという工程が家庭では難しいと思います。
ただ、オマールエビではなくても、甘エビの殻などを代用したレシピもあります。甘エビの殻はやわらかく、薄いので炒めることも容易です。家庭でアメリケーヌソースをつくる際は甘エビの殻でつくるのが簡単でオススメですよ。
アメリケーヌソースのつかいかた
エビの濃厚な旨味が感じられるソースですので、たんぱくな白身魚と合わせたり、野菜にかけて食べるのがベストです。もちろん、ボイルやソテーしたエビにかけても美味しいです!
また、日本ではパスタ、グラタンなどのソースにも使われることもあります。ただし、お肉とは相性が悪いので、合わせる食材には注意しましょう。
日本人はエビ好きだといわれているので、きっとアメリケーヌソースも多くの人に好まれていると思います。手間がかかる分美味しいソースですので、機会があればぜひつくってみてくださいね。