ジェラート -イタリアンの大人気デザート-
なめらかな口当たりの氷菓“ジェラート”。フルーツやコーヒー、香草などさまざな食材を混ぜたジェラートが続々と登場しています。
ジェラートとは?
ジェラートはイタリアで生まれた氷菓です。ジェラートそのものがイタリア語で「氷菓」という意味を持っています。口当たりがなめらかで、乳成分は3~8%程しか含まれていませんが、とてもミルクを濃く感じることができるデザート。
その理由はジェラートがアイスクリームと比較して、乳脂肪分の含有率と空気の含有量が35%未満と少ないということ。乳脂肪分が少なくても、空気を抱いていないので密度が濃く、氷菓でありながらも味にコクをだすことができるのです。
ジェラートの歴史
ジェラートの歴史は古く、最も古い記録が残っているのが旧約聖書。「乳と蜜」というのがジェラートのはじまりで、当時は夏に氷雪で乳と蜜を冷やしたシャーベット状のものでした。
このシャーベット状の食べ物は、古代のギリシア人、ローマ人、エジプト人、バビロニア人の地位が高いものから愛され、時には戦場でも食べていたという記録がのこっているそうです。
氷を砕いて甘い蜜を混ぜる、時には雪に蜜を混ぜて楽しむ、氷・雪がない季節には昼と夜の寒暖の差を利用して、氷をつくると、当時の人々は涙ぐましい努力をしながらも、どうしても食べたいと思うものだったのですね。
しかし、このシャーベット状の食べ物もローマ帝国の崩壊によって姿を消してしまいます。
それから、9~8世紀頃に一度シャーベット状の食べ物が復活しますが、やはりまだジェラートは高貴な方々の食べ物でした。
また、今のジェラートのレシピには「牛乳」は欠かせないものですが、当時の牛乳の位置づけは貧しい人々が食べるもの。なかなかシャーベット状の食べ物と牛乳が出会う機会がありませんでした。
やっと今のジェラートの姿になったのは18世紀頃。フィレンツェの建築家・軍略家である美食家「ベルナルド・ブオンタレンティ」が氷菓の歴史を変えたといわれています。
ジェラートのつくりかた
ジェラートはマシーンがなくても自宅で簡単につくることができるデザートです。材料・つくり方はややアイスクリームを似ていますが、空気の入れる際の方法がアイスクリームではふんわり何度も抱かせるに対して、ジェラートは空気を3~4回程度練り込むような感じでつくっていきます。
空気をたくさん入れすぎてしまうとアイスクリームになってしまうので、少ない回数で20~30%の空気含有量を目指すのがおいしいジェラートをつくるコツです。