カタラーナ -アイスブリュレとしても大人気スイーツ-
冷たくで濃厚な味わいのスイーツ“カタラーナ”。近年では日本の至るところで見かけるようになりましたが、いったいどのように誕生したのでしょうか?
カタラーナとは?
カタラーナはスペインのカタルーニャ地方の定番スイーツです。日本では“カタラーナ”と呼ばれているのが一般的ですが、正式名称は「クレマ・カタラーナ」、別名では「クレマ・デ・サント・ジョゼプ」または、「クレマ・クレマーダ」と呼ばれています。
見た目はフランスのスイーツ“クリームブリュレ”のように表面がキャラメリゼしてあるのが特徴。カスタード状のタネはオレンジやレモンなどの柑橘系の果物で風味づけされることが多いです。
日本では半解凍した状態のカタラーナをアイス感覚で食べられていますが、発祥地では冷凍せず、できたての熱々のまま食べたり、冷蔵して食べられていることが多いそうです。
また、日常的にも食べられていますが、3月19日の聖ヨセフの日に必ず食べるスイーツとされています。
カタラーナの歴史
カタラーナの起源はその見た目から、クリームブリュレを模したものと認識されることが多いです。日本でもブレークしたのがクリームブリュレのほうが先だったため、そう考えている方が多いです。中にはクリームブリュレを凍らせただけと勘違いしている人もいるようですね。
確かに、起源について明言できる資料は残っていませんが、実際にはクリームブリュレよりもカタラーナのほうが最初にできた説が有力です。
前述にも記載した通リ、カタラーナは聖ヨセフの日に食べられているスイーツ。この日はキリストの父(ヨセフ)の誕生日なのですが、もともと聖ホセのクリームを食べるのが習わしでした。
当時の修道院でも聖ヨセフの日を祝うためにクリームを作製。しかし、大失敗した後に苦肉の策としてコーンスターチで固めたのが、カタラーナが誕生したきっかけといわれています。
カタラーナとクリームブリュレの違い
カタラーナとクリームブリュレの大きな違いは「小麦粉・コーンスターチ」などの粉類を使用している、製作段階で「湯煎」をしているか否かで味わいを大きく変えます。
どちらも卵・牛乳・生クリーム・砂糖を使用しているのは一緒ですが、カタラーナは粉類を混ぜて凝固させる。一方、クリームブリュレは粉類を混ぜないで、タネを湯煎してそれから凝固させるという明確な違いがあります。
カタラーナは粉類を使用していることで、少しどっしりとした味わいに。クリームブリュレは主に卵のタンパク質が凝固する力で固められているので、なめらかな味に仕上がっています。
今では日本はもちろんのこと、ポルトガル・イタリア・オーストリア・スイス・ドイツなどで食べられている世界的なスイーツ”カタラーナ”。ぜひ、機会があれば冷凍ではなく、できたてほやほやのカタラーナを食べてみてくださいね。