ロッコロ -イタリアの伝統ウォッシュチーズの復刻版-
イタリアの伝統ウォッシュチーズを復刻した“ロッコロ”。まだ歴史は浅いチーズですが、歴史を紐解いていくとイタリアの昔の家庭の姿が垣間見れます。
ロッコロとは?
ロッコロはイタリアのロンバルティア州でつくられている、ウォッシュタイプのチーズです。原料は牛の生乳が100%。熟成期間が比較的長いチーズなので表皮は厚く、カビが多めに付着している印象です。正直、見た目はあまり良いものではありません。
ただ、ウォッシュタイプ特有の臭いは少なく、ミルク感が前にでているチーズなので、チーズ初心者・小さなお子様でも食べていただきやすいチーズです。
表皮は食べることができないので、厚く剥いて、中身を楽しみましょう。
ロッコロの歴史
ロッコロはまだつくられて20年程の歴史の浅いチーズです。しかし、その製法は厳密にいうと新たに生み出されたものではなく「復元されたもの」。イタリアを代表するサルヴェ・クレマスコの家庭でつくられていたものだといわれています。
このサルヴェ・クレマスコはイタリア語で「保存する」という意味を持ち、ロンバルティアの山中でつくられていることから、当時は貴重な栄養源であったことが名前からも推測できます。
ロッコロは家庭版のサルヴァ・クレスマスコということもあり、つくり方は少々雑。大きさも一般的に製造されているものと比べると大きく、熟成にも時間がかかります。
なので表皮は硬く、カビが多いのが特徴。しかし、その分チーズの水分が凝縮されるのでミルク感の濃いチーズができあがります。
また、大きなチーズなので中心と表皮部分の味が異なり、ひとつのチーズで2つの味が楽しめるのもロッコロの魅力です。
ロッコロのおいしい食べ方
ロッコロは臭い・クセの比較的少ないチーズですが、表皮を食べることはオススメしません。表皮は必ず剥いて、中身を楽しむようにしましょう。
ウォッシュタイプのチーズは熟成が進むとトロトロの食感になるのですが、ロッコロはセミハードのようなむっちりとした食感もひとつの特徴。
ですので、薄くスライスしてそのまま食べていただけます。また、オリーブオイルなどと合わせて食べていただくのも◎。チーズとオイルで油っこくない?と想像される方もいると思いますが、さっぱりと食べ進めることができますよ。
ロッコロに合うオススメのワイン
ロッコロはクセが少ないので、フルーティーな白ワインがオススメです。チーズの甘みと白ワインの甘みがマッチします。
ロッコロは日本で購入すると100gあたり、1000円前後となかなか高額です。なにか良いことがあった日や仕事を頑張ったご褒美に、ロッコロをぜひお楽しみください。