ショームチーズ -お餅のような食感が新しいチーズ-
バスケットボールの色のようなオレンジが特徴の“ショームチーズ”。お餅のようなむっちりとした食感の新しいタイプのウォッシュタイプのチーズです。
ショームチーズとは?
ショームチーズは、フランスのチーズメーカー「ショーム社」が看板チーズとして掲げている、ウォッシュタイプのチーズです。原料は牛の生乳が100%。丸く、背の低い円錐型をしていて、表皮がオレンジと茶色を混ぜたバスケットボールのような色をしています。
このチーズは比較的最近できたチーズで、リンネス菌以外にも複数のバクテリアを使用して培養しているという特徴があります。
また、フランスのチーズは昔から伝わるフランス独自のチーズをもとにしてつくることが多いですが、このチーズが模しているのはベルギー原産の「リンバーガー」というウォッシュタイプのチーズ。さらにそこへ、セミハードタイプの製法を組み合わせたチーズとなっています。
ショームチーズの歴史
まず、もととなっているリンバーガーというチーズは、古くから修道院で主につくられていた歴史のあるチーズです。現代では培養した細菌を使用して熟成を進めていますが、当時は人間の皮膚に付着しているリンネル菌をもとにチーズ作製を進めていたそうで、強烈な臭いが特徴となっています。
リンネス菌は主に汗や体臭などの臭いのもとになっている細菌なので、その臭いがリンバーガーに近いです。
ただ、現代では臭いの強いチーズは日本でもヨーロッパでもそれほど好まれなくなってきています。
その嗜好の変化に合わせてつくられたのがショームチーズで、リンバーガーはリンネル菌を主に使用していることに対して、ショームチーズは複数の細菌を使用してマイルドでクセの少ない臭い、味わいに仕上げています。
また、牛の生乳の温め、型につめた後しっかりと水切りをして加塩をするなどセミハードチーズの製法を取り入れることで、新しい「ショームチーズ」の製法をつくりだしたのです。
ショームチーズのおいしい食べ方
ショームチーズは熱を加えると、特に旨味を引き出すことができます。そのため、スライスしてパンに乗せ、トーストして食べるのが一番のおすすめです。そこへ黒胡椒やオリーブオイルなどを垂らせば、立派なおつまみにも変身します。
ショームチーズに合うおすすめのワイン
軽めのフルーティーな赤ワインがおすすめです。熟成が進むとやはりウォッシュチーズなだけに臭いがきつくなってきますが、熱を加えるとその臭いも穏やかになり、食べやすくなります。
また、ワインだけではなく、コーヒーや紅茶などにも相性バツグンなので、朝食やアフタヌーンティーのお供にぜひお楽しみください。