フルール・ド・ビエール -強烈な匂いが魅力-
一度食べると病みつきになる方が多い“フルール・ド・ビエール”。そのまま食べても、パンに挟んで食べてもおいしい大人のためのチーズです。
フルール・ド・ビエールとは?
フルール・ド・ビエールは、フランスのアルザス地方でつくられているウォッシュタイプのチーズです。オレンジ色をした丸型のチーズで、表皮はベトベトとしたさわり心地。臭いもウォッシュタイプの中でも強烈なため、初心者にはおすすめできません。
ウォッシュするのに使用しているのは、フルール・ド・ビエールというチーズと同じ名前の蒸留酒。これはビールを低温殺菌させる前の液体を蒸留したもので、ビールのようなシュワっとした発泡性はないものの、ホップの芳醇な香りが楽しめるお酒です。
このお酒でウォッシュすることによってチーズにはホップの香りがつき、また、熟成を進めるにつれて柑橘系のさわやかな匂いもプラスされます。
チーズ自体はさまざまな臭いが混ざっているため強烈な臭いを発していますが、食べるとその香りが順番にやってくるため、長い時間チーズの余韻を感じ、楽しむことができます。
フルール・ド・ビエールの歴史
フルール・ド・ビエールがつくられているアルザス地方は、ドイツとの国境付近に位置しています。そのためドイツの文化も色濃く生活に浸透していて、食べ物や町並みの景観やワインの瓶の形などがドイツ寄り。
ワインの産地としても知られていますが、ビールの消費量もなかなかなもので、ビールづくりのノウハウも良く知っている地域です。
また、この地域は7世紀頃からつくられているマンステールというチーズが製造されていることでも有名で、フルール・ド・ビエールのもととなっているのもマンステール。これを蒸留酒でウォッシュし、熟成させることでフルール・ド・ビエールができています。
フルール・ド・ビエールのおいしい食べ方
フルール・ド・ビエールは表皮を剥いてそのまま食べることができます。お酒のお供にするならそのままやパンに乗せて食べるがおすすめです。また、食事として味わうならサンドウィッチにして生ハムや野菜などと合わせるのもおすすめです。
柑橘系の香り、ホップの香りが余韻とバターのようなコクが味わえるので、動物性タンパク質との相性も抜群ですよ。
フルール・ド・ビエールに合うおすすめのワイン
フルール・ド・ビエールは、キリッと冷やした白ワインがおすすめです。また、ウォッシュしている時に使用している蒸留酒も、もちろん間違いのない組み合わせ。また、味の濃いめのビールとの相性も抜群です。