パンナコッタ -”生クリームを煮詰める”という意味のイタリアンスイーツ-
甘く、つるんとした食感がおいしい”パンナコッタ”。プリンにもババロアにも似ている食べ物ですが、明確な違いはあるのでしょうか?
パンナコッタとは?
パンナコッタはイタリアでつくられているスイーツのひとつです。発祥地は北イタリアの酪農が盛んなピエモンテ州で、当時は家庭菓子として楽しまれていました。
使用されている材料は牛乳・生クリーム・砂糖・ゼラチン。全ての材料を鍋で煮て、冷やし固めると「パンナコッタ」のできあがりです。
パンナコッタという名前も「パンナ」が“生クリーム”、「コッタ」が“加熱する”という意味なので、つくり方そのものが名前の由来となっています。
パンナコッタの歴史
パンナコッタは北イタリアのおふくろの味として親しまれ、イタリア全土から世界各国へとそのおいしさが伝えられるようになりました。
日本でパンナコッタがブームとなったのは1994年頃。
まず、1992年にサントリーがパンナコッタの粉末を発売し、その後1993年に森永乳業がカップ入りのパンナコッタを発売。後に日本各地にパンナコッタというスイーツの名前が広まりました。
パンナコッタとプリンの違い
パンナコッタ=イタリアのプリンと捉えている方も多いと思いますが、実際にはつくり方に若干の違いがあります。
前述にも記載した通りパンナコッタは牛乳・生クリーム・砂糖・ゼラチンを加熱して冷やし固めたもの。しかし、プリンはゼラチンを使用せずに牛乳や生クリーム、卵、砂糖を混ぜたものを加熱して、卵が固まる力を利用して凝固させているのが大きな違いといえます。
また、パンナコッタやプリン似ているババロアは、使用している材料はパンナコッタと変わりありませんが、生クリームを泡立てて材料と合わせて混ぜて冷やし固めているという違いがあります。
同じ材料でも工程やひとつ材料が違うだけでも、お菓子界ではまったく違うお菓子と定義されています。現代ではゼラチンや寒天などを使用したプリンやババロアもあるので定義そのものが薄れてきている部分もあります。
それぞれのお菓子の基となっている材料やつくり方を覚えておくのも楽しいかもしれませんね。