エジー・サンドレチーズ -蒸留酒でウォッシュされた芳醇なチーズ-
灰をかぶっている”エジー・サンドレチーズ”。神様のおみ足として例えられることもある芳醇な香りのチーズです。
エジー・サンドレチーズとは?
エジー・サンドレチーズはフランスのブルゴーニュ地方でつくられているウォッシュタイプのチーズです。原料は牛の生乳が100パーセント。ブドウからつくられる「マール・ド・ブルゴーニュ」という蒸留酒を使用してウォッシュされているのが特徴です。
もともとこのマール・ド・ブルゴーニュはAOCに認定されている「エポワス」が原型のチーズで、完成したエポワスを灰にいれてさらに追熟させてつくられています。
灰にいれることによってチーズの酸味がおさえられる効果とさらに熟成期間を経ることでナッツのようなコクがあらわれます。
エジー・サンドレチーズの歴史
エジー・サンドレチーズは原型となっているエポワスがつくられたエポワス村の隣、エズィ・シュール・アルマンソン村が発祥です。
チーズの名前にもなっているエジーとはこの村の名前からとったもの。そして、サンドレはフランス語で「灰」を意味する言葉なので、名前の由来は生産地と最大の特徴でもある灰という言葉が組み合わされてできました。
エジー・サンドレチーズが誕生したきっかけはチーズの保管庫として灰にいれていたことが初まりです。その当時は現代のようにチーズの保管庫がなかったためさまざまな種類のチーズを灰にいれていました。
そこから灰にいれると酸味がおさまるなどの効果があることがわかり、チーズ保管庫ができた現代でもその製法が伝統として守られています。
また、灰はブドウや樫の木の灰限定で使用されているなど、ワインの産地でもあるブルゴーニュならではの部分があります。
エジー・サンドレチーズのおいしい食べ方
エジー・サンドレチーズは灰が表皮についていますが、そのまま食べていただくことができるチーズです。
現代のエジー・サンドレチーズの灰には衛生面での配慮から塩が混ぜられているため、チーズのコクにそれが程よくアクセントとなるのが好まれています。
しかし、この食べ方も玄人好みの食べ方で、実際には灰のジャリっとした食感が受け付けないという方のほうが多いです。ですので、表皮は軽く灰を落とす、または全て剥いてしまって食べた方が良いかもしれません。
エジー・サンドレチーズに合うおすすめのワイン
ナッツのようなコクがあるチーズなので、良く冷えた白ワインとの相性が良いです。エポワスは赤ワインのほうが相性が良いのですが、灰にいれて追熟させるだけでまったく味が異なってしまうのもチーズのおもしろいところですね。