キュレ・ナンテ -ほどよいクセがたまらないチーズ-
8人の職人が丁寧につくりあげている“キュレ・ナンテ”。フランスの名塩「ゲランドの塩」を使用した、チーズ初心者にもおすすめのチーズです。
キュレ・ナンテとは?
キュレ・ナンテはフランスのブルターニュ地方「ナント」という町で生まれたウォッシュタイプのチーズです。原料は牛の生乳が100%。薄オレンジ色でねばねばとしている表皮が特徴です。
熟成を進める際ウォッシュしているのは塩水で、塩は同じブルターニュ地方でつくられている「ゲランドの塩」を溶かしています。
このゲランドの塩は機械で乾燥させてつくられている精製塩のようなものではなく、塩職人が太陽と風をうまく活用して作っている一級品。ミネラルも旨味も豊富なため、料理人の中でも多くの人が愛用しています。
そんなミネラル豊富な塩水でウォッシュされているキュレ・ナンテの香りはほのかな海の香り。ウォッシュチーズ特有のアンモニア臭などはそれほど強くないので、クセのあるチーズに初めて挑戦してみたいという方におすすめです。
キュレ・ナンテの歴史
キュレ・ナンテが誕生したのは18世紀頃。フランス革命によってヴァンテからナントに逃げてきた司祭がつくりあげたものだといわれています。このチーズの名前の由来もフランス語で司祭を意味する「キュレ」と地域名「ナント」からきていて、この地方ではとてもポピュラーなチーズとして広まっていきました。
しかし、キュレ・ナンテの製造は一度生産が途絶え、食べたくても食べられない状態が長く続いていました。そこで立ち上がったのがジョルジョ・パトラという、後にキュレ・ナンテ社を立ち上げる男
夫婦2人3脚で1978年に再びキュレ・ナンテを作製することに成功しました。また、当時は夫婦2人のみで製造をおこなっていましたが、需要が高まったことから職人が1人、2人と増え、今では8人のチーズ職人がキュレ・ナンテを全世界にむけて製造をおこなうようになりました。
キュレ・ナンテのおいしい食べ方
海の香りがするとお伝えしたキュレ・ナンテですが、日本人の中には「納豆の臭いがする」という人も多いそうです。しかし、クセは強いとは言えず、むっちりとした食感とコクと旨味が広がるため誰でも気軽に食べていただくことができます。
シンプルにそのまま食べるのも良いですが、蒸かしたジャガイモなどの野菜と合わせて食べるのがおすすめです。
キュレ・ナンテに合うおすすめのワイン
ミルクの味やコクが深い味わいのチーズなので、辛口の白ワインやミディアムボディの赤ワインとの相性が良いです。また辛口の日本酒などスッキリとしたお酒とも相性が良いのでぜひお試しください。