タランテー -アーモンドのような香りが特徴のチーズ-
フランスの山間でつくられている“タランテ-”。ヤギの乳が搾乳できる春~夏にかけてつくられる、希少価値の高いチーズです。
タランテ-とは?
タランテ-はフランスの北にあるサヴォア地方で主につくられているチーズです。原料はヤギの乳100%。
表面を白ワインで洗って熟成させるため、ウォッシュタイプのチーズに分類されています。
熟成期間は4週間ほどなので、ウォッシュタイプ特有の臭いはなく、アーモンドのような香ばしい香りが特徴的です。
ただ、ヤギの乳を使用しているチーズなので、独特のヤギ臭さは感じます。シェーブルチーズが大好きな方にとっては、たまらない一品のようです。
タランテ-のつくり方
タランテ-も昔は保存食のひとつとしてつくられていたチーズです。現代では冷蔵・冷凍の技術も発達したため、シェーブルチーズは1年中つくられていますが、当時はヤギの乳を保存しておけなかったため、春~夏の限定生産チーズでした。
主にタランテ-をつくるヤギの主は「ザーネン種」というヤギがほとんどで、山間で生活をしているヤギたちは筋骨隆々。自由に動き回り、牧草やハーブをたくさん食べて育つので、お乳も牧草やハーブの香りが混じった味わいになります。
長期間保存ができるよう、熟成をさせる前に2日間もチーズの水を切り、そこへ塩を加えて良く練るという製法はタランテ-ならではのつくり方。
ですので、ウォッシュタイプのチーズの多くは、熟成が進むとねっとりとやわらかなテクスチャーで変化していくのですが、タランテ-は熟成が進んでも、水分が少ないのでポロポロとカッテージチーズのようになります。
味わいはカッテージチーズよりもミルク分が濃く、シェーブルらしい臭いがします。
タランテ-のおいしい食べ方
タランテ-はウォッシュタイプのような独特のアンモニア臭があまりないので、そのまま食べることのできるチーズです。
ただ、シェーブルチーズでもあるので、ヤギ臭さが苦手な方にはおすすめできませんが、チーズ初心者でも挑戦しやすいチーズであるといえます。
比較的塩味が強いのでサラダにかけたり、クラッカーに乗せて食べるのももちろんおいしいです。また、甘いはちみつをかけてデザートのようにして食べるのも、塩と甘みの対比効果を感じてよりおいしく味わうことができます。
タランテ-で合うおすすめのワイン
タランテ-は白ワインでウォッシュされているチーズなので、白ワインと合わせるのが最も相性が良いです。特に甘めの白ワインを選択すると、タランテ-の塩味をうまく中和してくれるのでおすすめです。
タランテ-は相場だと100gあたり1500円程する高額なチーズです。現代では安定して製造されるようになりましたが、日本ではまだまだ知られていないチーズのひとつ。お祝いや自分のご褒美で味わいたい時にぜひ奮発して購入してみてはいかがでしょうか?