マカロン -実はイタリア発祥のお菓子-

日本でもギフトやお茶うけの定番として認識が広まった“マカロン”。パリジェンヌにもお墨付きの美しいお菓子です。
マカロンとは?
マカロンは卵白を粉砂糖、アーモンドプードルを使用した焼き菓子の一種です。直径3センチ程度の丸い形をしていて、ジャムやクリーム、ガナッシュなどが挟んであることが多いです。
「マカロン=フランスのお菓子」とうイメージが強いですが、発祥地はイタリアで語源は「マカロニ」からきているという説もあります。
日本でマカロンというとカラフルな可愛い見た目のマカロンを想像するかと思いますが、実際にはやわらかいマカロンという意味の「マカロン・ムー」が正式名称です。
また、別名でマカロン・パリジャンやマカロン・ジェルベ、マカロン・リスとも呼ばれています。
このマカロン・ムーは卵白を泡立てて砂糖とアーモンドプードルに合わせる独特の製造方法で焼きあがりがつるつるとしているのが特徴です。また、焼いている間い膨張し、ピエというフリルのような脚ができることも特徴です。
マカロンの歴史
マカロンの原型となったお菓子はイタリアのアマレッティというお菓子です。これはピエモンテ州の伝統的なお菓子で古代ローマ時代からつくられていたといわれています。
16世紀頃にメディチ家のカトリーヌ・ド・メディシスが、アンリ2世のもとに嫁ぐ際に一緒につれてきた菓子職人によって、マカロンのつくり方がフランスへと伝わり、後に修道院を通じてフランス全土にマカロンが広がりました。
マカロンも広がると同時に地域色が強い菓子へと変化し、ロレーヌ地方では表面がひび割れて平らな「マカロン・ナンシー」、ピカルディ地方ではハチミツやジャム、オイルが生地入っているねっとりとした味わいの「マカロン・ダミアン」、アキテーヌ地方では甘口のワインを練り込んでいる「マカロン・サンテミリオン」などがあります。
日本にマカロンが伝わったのは江戸~明治期にかけて。今の形のマカロンを味わうことができたのは、1970年頃からホテル西洋銀座で提供をおこなっていました。
それから本格的に日本のマカロンブームへ火が着いたのは2003年頃。ホワイトデーで定番のお返しであったマシュマロなどを抜いて、今ではダントツでマカロンをお返しにする男性が増えています。
日本のマカロンについて
日本では近年マカロン・ムーが一般的に知られるようになりましたが、実は一度、日本に舶来してきた時に日本独自のマカロンが完成させられています。
それがご当地菓子としても知られている宮城県の「仙臺まころん」や愛知県の「本田マコロン」。
マカロン・ムーのような形ではなく、カルメ焼きにも似たお菓子が日本のマカロンの代表です。