パネットーネ -イタリアのクリスマスに欠かせない菓子パン-
イタリアの冬の風物詩“パネットーネ”。このパン菓子はクリスマスの時期になるとどの家庭も購入する伝統のお菓子です。
パネットーネとは?
パネットーネはイタリアの伝統的な菓子パンです。北イタリア・ミラノが発祥の菓子パンで、ブリオッシュ生地の中にレーズンやオレンジピールなどのドライフルーツをたくさん混ぜ込んで焼き上げられています。
発酵させては休ませを何度も必要とするパンなので、家庭でつくるという人はなかなかいません。ただ、クリスマス時期になると日本でケーキを食べるように、イタリアではパネットーネを食べる習慣があるので、この時期のパン屋さんは大忙しなのだそうです。
このパン菓子は一般的に使用されるイースト菌は使わずに、パネットーネ酵母という仔牛の小腸からのみ採取することができる酵母で発酵を促しています。パネットーネ酵母はイタリアでは天然の保存料と認識されているため、菓子パンですが常温保存で3ヶ月ももつのが特徴です。
パネットーネの歴史
パネットーネをつくった人は諸説ありますが、ミラノのパン職人「アントニオ」がはじめてつくったものだといわれています。
そのパンの名前は「パン・ディ・アントニオ」。それがイタリア全土に伝わっていくうちに、パンディアントニ…パンディアント……「パネットーネ」に定着したといわれています。
パネットーネは大きなパンという意味をもち、見た目のサイズ感もそのままです。
クリスマス時期の家庭ではこのパネットーネがごろごろと家にあって朝食や軽食などで味わいます。
また、パネットーネに似たイタリアのパンで「パンドーロ」というものもまた、同じクリスマスの頃によく食べられています。このパンは星型の形をしている、黄色いやわらかな生地が特徴です。パネットーネかパンドーロ、もしくは両方楽しむのがイタリアのクリスマスの定番です。
パネットーネのおいしい食べ方
パネットーネはそのまま手でちぎって食べたり薄く切ってトーストにして食べるのが一般的です。生クリームやチョコレート、バニラアイスなどを添えて食べることも多く、食事からデザートしてしても楽しまれています。
近年ではもともとクリーム入りやピスタチオクリーム入りのパネットーネが店舗に並ぶことが多く、昔よりパネットーネが手軽に食べることができるようになっています。
日本でもクリスマスの時期になるとパネットーネがお店に並んでいる姿を目にすることが多くなってきたので、見つけた際でぜひ購入してみてください!