フロランタン -イタリアからフランスに伝わったお菓子-
香ばしいアーモンドが食欲をそそる“フロランタン”。フランスの定番焼き菓子として知られているひとつです。
フロランタンとは?
フロランタンはサブレ生地にキャラメル化したスライスアーモンドを乗せて焼き上げたお菓子です。
サクッとしたサブレ生地に糖化した砂糖の食感、アーモンドの香りを一度に楽しめるバランスのとれたその味は世界各地で愛されています。
日本でも定番の焼き菓子として知られていて、コンビニやケーキ屋さん、スーパーなどでも手軽に購入することができるお菓子です。
フロランタンという意味はフランス語で「フィレンツェ」という意味。また、フィレンツェの町の語源となっている花の女神の町「フロレンティア」を組み合わせて、フロランタンという名前になったといわれています。
フロランタンの歴史
フロランタンはフランス菓子として知られていますが、発祥地となっているのはイタリアです。
現在ではほとんどイタリアのお菓子としてつくられているものはありませんが、もともとはカトリーヌ・ド・メディシスがアンリ2世のもとへ嫁ぐ時につれていった菓子職人によってフランスに伝えられたとされています。
また、基本的には前述でお伝えしたものが定説となっていますが、パリの菓子職人「フロラン」が初めてつくったという説もあります。
しかし、南イタリアがアーモンドの産地であったことから、お抱えパティシエ説のほうが有力と考えられています。
フロランタンをつくるコツ
フロランタンをつくった後に苦戦するのがカットです。せっかく上手にできあがったのに、カットがうまくいかずに粉々になってしまっては苦労も水の泡。そこで、ここではフロランタンを上手にカットする方法を紹介します。
まず、気をつけたいポイントはフロランタンの温度について。焼きあがってすぐはキャラメル状の部分がやわらかいのですぐにカットすると包丁についてしまいます。
カットに最適なのは粗熱がとれてやや温かさが残る程度の時。冷めすぎるとキャラメル状の部分が硬くなりすぎてしまうので、熱すぎず、冷たすぎずの温度でカットしましょう。
次にカットのコツです。カットする時は一度に一気にカットしてしまうのではなく、表面に傷をつけてからカットすると断面がキレイになります。包丁で切るというよりは、テコの原理で割るような感じがベストです。
定番過ぎて食べる機会があまりないお菓子ですが、たまに食べるとそのおいしさに感動します!クリスマス、バレンタインのプレゼントにも最適ですのでぜひつくってみてはいかがでしょうか?