カンノーリ -シチリアの銘菓-
映画「ゴットファーザー」にも毎回登場するお菓子“カンノーリ”。マフィアも虜にするカンノーリとはいったいどんなお菓子なのでしょうか?
カンノーリとは?
カンノーリはイタリアのシチリア島で発祥したお菓子です。正方形のパスタに近い生地を金属の筒に巻きつけて油で揚げて、その中にリコッタチーズがベースになったクリームを詰めてあります。
もともとは季節菓子としてカーニバルの時に食べられていたお菓子でしたが、そのおいしさから現代ではシチリア島の名物として通年ケーキ屋さんやパン屋さんなどで購入できるようになりました。
シチリア島のカンノーリはチーズクリームにマルサラ酒やオレンジピール、ハチミツ、ローズウォーターなどが混ぜられているのが一般的です。
しかし、シチリア島以外で食べることができるカンノーリはリコッタチーズベースではなくカスタードクリームが使われているなど、地域やつくり手によってさまざまなバリエーションがあります。
カンノーリの歴史
カンノーリが誕生したのは今から2000年も前のことです。謝肉祭を祝うためのお菓子で、当時は竹やサトウキビの茎に巻きつけて生地を成形していました。
カンノーロという語源もラテン語の「canna(小さな筒)」という言葉からきています。
このカンノーリをイタリア全土に伝えたのは古代ローマの政治家キケロという一説があります。キケロがシチリア島に滞在している際に「粉状の管にすごく甘い牛乳の詰め物をした食べ物を食べた」という記述を残しており、それを伝えてまわったことから今ではシチリア島の定番菓子として君臨するようになったのです。
ゴットファーザーにも毎回登場しているお菓子で「銃銃は置いていけ。カンノーリは持ってきてくれ。」というセリフから世界でも認知度が高まりました。
これは実際にゴットファーザーに登場するドン・ヴィトー・コルレオーネのモデルとなったラッキー・ルチアーノという、米国マフィア最高幹部の好物であったためだそうです。
カンノーリをおいしく食べるためには
イタリア料理店やドルチェを扱っているお店であれば日本でも食べることができるカンノーリ。しかし、認知度はそれほど高くないので見つけるには困難という人も多いと思います。
そんな方はお家でも簡単につくることができるのでぜひ挑戦してみてください!カンノーリをおいしくつくるためのコツはできるだけ生地を薄く伸ばして、パリッと揚げること。
また、食べる直前にクリームを詰めたほうが生地に水分が行き渡らずに、サクッとした食感を楽しめるのでおすすめです。
甘いカンノーリはエスプレッソと合わせると格別!マフィアも虜にする魅惑のお菓子をぜひ堪能してみてください。